立教大学
だれでも楽しい映画会2010

立教大学ボランティアセンターが毎年主催する映画会。そのフライヤーとポスターをつくりました。

「ボランティア」と名のつく機関が開催するのだから、ボランティアや社会貢献ネタの映画、たとえばドキュメンタリーなんかを上映するんだろうと思ったら、大間違い。今回上映するのは、クリント・イーストウッドが2009年に監督指揮をとった映画『インビクタス 負けざる者たち』。白人支配・アパルトヘイトが長年続いていた南アフリカ共和国で、ネルソン・マンデラが大統領に就任。白人と黒人の融合する社会の象徴として指名された弱小ラグビーチーム。このチームが優勝を果たすまでに至る実話をもとにした映画です。主演は、モーガン・フリーマン、そしてマット・デイモン。

ボランティアや社会貢献の現場を伝えるドキュメンタリーを観ることにも価値がありますが、こうした映画からも社会や世界を知ること、そのメッセージを受け取ることは可能です。立教大学ボランティアセンターは、その点を広く捉えている。

そしてもうひとつ、こうした映画会を企画する理由があります。それは、しょうがいのあるひとたちの思いを尊重したいから。バリアフリー上映会では、その大半が、先述のようなドキュメンタリー映画やボランティアを全面に打ち出した映画が上映されます。しかし、しょうがいのあるひとたちはそうした映画ばかりを観たいわけではありません。ハリウッド映画も観たいし、アニメーションだって観たい。ボランティアセンターの企画するこの映画会は、彼らのそうした思いに答えたいと企画されています。

そのため、さらに、この映画会では、視覚・聴覚にしょうがいのあるひとたちでも映画を楽しめるよう、文字通訳、手話通訳、音声ガイドのサポートがついています。初めての街で移動に手こずる場合を想定して、視覚しょうがいの方や車イスを利用する方には、事前の予約があれば、駅から会場までの誘導サポートも行なっています。

彼らは、こうした企画を開催することを通じて、しょうがい当事者の方たちの豊かな日々をサポートしたいのはもちろん、ともに暮らす私たちの意識がシフトしていくことも願っています。だれもがともに豊かに暮らせる社会を目指して、発信しつづけているのです。

会場では、各サポートの様子を、一般の方も一緒に体感することができます。映画を楽しみつつ、新しい社会のあり方を知る機会を、ぜひ体験してみてください。

 

 

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