山崎誠 / ロゴ・コピー・マーク

衆議院議員・山崎誠氏の広告ツール一式のデザインを行いました。

山崎氏は、横浜市議を2期3年半務めたのち、神奈川県第8区(横浜市緑区・青葉区)から2009年初当選。現職の衆議院議員です。高尾山で今なお進んでいる圏央道高尾トンネル工事に対し、工事中断と迂回路の提案を続けてきた環境NGO虔十の会の活動に積極的な協力(たとえば、建設中のトンネル内にNGOは立ち入らせてもらえなかった際、議員として視察を依頼、NGOの代わりに、自らハンディカメラを片手に工事現場内で水漏れ場所を撮影するなど。)をしていました。そのほかにも、山口県上関原発や福井県もんじゅ、名古屋COP10、東日本の被災地、あるいはナラ枯れの現場まで、日本全国に足を運んでいます。国会議員といってもたいていは「地元の声を聞く体(てい)」をとるのが通常です。地元・横浜を思いつつ、「国の議員は全国を視野に動かなきゃダメだと思うから」と山崎氏。今回の仕事は、先のNGO代表から「山崎氏の広告ツールが彼の思想や実際の活動内容を表現できていないから、作ってあげてほしい」という依頼があり、引き受けました。

 

 

 

昨年秋、霞ヶ関・議員会館の山崎氏オフィスで打ち合わせた際、秘書や学生インターンの皆さんに「山崎氏はどんな人?」とヒアリングをしてみたところ、「優しい(優しすぎる、という、これは欠点)」「ちゃんと誠実」「温和」「仕事には厳しい」「使命感」「政治屋のような悪臭がない」などの声が。山崎氏の人柄をさりげなく表現しておきたくて、ロゴタイプを制作。まずゴシック体をベースに描き、思わず顔がほころぶよう(上の写真のように、山崎氏の笑顔は本当に「ほころぶ」感が豊か)、バランスを程よく崩してゆきました。

 

 

 

ショルダーコピー「100年のために、いま、話したい。」が決まったのは、昨年秋。山崎氏の見据えるもの、現在手がけているもの、社会が意識的にあるいは無意識に求めているもの、所属する政党に必要なものなど、さまざまなパーツを見ながら、そのすべてに通じるようなピンポイントの言葉を探しました。5月頃からスタートした本件。完成に至まで半年を要しました。

100年は、おおよそ「親・子・孫」の3世代にあたる時間です。「自然・社会・人間がバランスよく共に永く生きていくためには、政策の創り手である国会議員は、少なくとも親・子・孫の3世代が生きる100年をイメージしながら、判断・実行しなければならない」という誓いをここで立てています。

また、その議論はいつからすべきなのか。これまでも大小さまざまな環境破壊や豊かさの定義の崩壊が世界中に起こり、かつ2011年3月に起こった原発事故を受けて、話し合うタイミングは「いま」がリミットである、これ以上は棚上げできない、と山崎氏は強く感じていました。「いま、話したい。」とはとても平易な表現ですが、この2文節には、山崎氏の今この時代をともに生きる人々に向けられた優しさと、強い信念が込められています。

 

 

 

山崎氏が目指す政治は、ローカライゼーションや、自然エネルギーへのシフト、地域主権改革、参加型民主主義の理解・実践(シティズンシップ教育導入)など、政府全体はもちろん、彼が所属する政党内でも、革新的な内容が主です。通常、議員個人がシンボルマークをもつことは多くありません(ときおりキャラクターをリーフレットやチラシに配している人はいるようです)が、利権や汚職の多い政界で、山崎氏が呑み込まれることなく海路を進めるよう、灯台のような役割を期待して、シンボルマークを制作しました。

このマークは、「数字の100」をかたどりながら、「3つのドア」を表現しています。「親・子・孫の3世代100年を視野に入れながら、自然・社会・人間のバランスを常に判断のベースに、政策を創り、実践していく」ことを約束するシンボルマークです。また、地球を常に循環しつづける風と水、政治の清浄化を象徴する「青」を配して、この初心を忘れぬように誓っています。

 

 

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