山崎誠 / リーフレット

 

衆議院議員・山崎誠氏の広告ツール一式のデザインを行いました。

政治家のリーフレットを、普通、貰いたいとは思わない。このことをしっかり認めた上で「手にとってみたい」「読んでみたい」ものを作ろうと、時間を十分にとって制作しました。2012年年明けに完成。すでに後援者や関係者への配付が始まっています。

すべて折り畳んだ大きさは、上記写真のように、A4三つ折サイズです。

 

 

 

三つ折を開くと、こうなります。さらに・・・・

 

 

 

そう、すべて開くと、なんとA3サイズになるのです。

理由は2つ。1つは先述の通り、「手にとってみたい」ものにしたかったから。郵便で受け取る後援者から設置場所で見かけた人まで、すべての人が「お?」と思いうるしかけを作りたかったというのが1つの理由です。まだ開く、あ、まだ開く、わあ!と飽きさせないものを目指しました。

もう1つは、山崎氏の人となりと政策提言を余すことなく表現するために十分なスペースを確保したかったから。政治家がもつ広告ツールのうち、後援者を含めた一般人が手にとりうる媒体で、かつ最も量を掲載できるものがリーフレットでした。

 

 

 

インキは、テキスト部分に「群青」と「ショッキングピンク」、写真はモノクロ。制作にあたって他の政治家のリーフレットを調べたところ、過度にイメージカラーに捕らわれていたり、逆に無闇矢鱈に目立つ色を使っていたりとチグハグだったので、楽しく、かつ、落ち着いて読むことができるよう、色使いははっきりと、レイアウトはしっかりとまとめました。

用紙は当初わら半紙を最有力候補に挙げていましたが、コストがかかりすぎてしまうため、格段に安価で、レトロ感のある風合いが出る、ややくすみのある用紙を選びました。

テキストフォントには、フリーペーパーを読んでいるような感覚になれる「こぶりなゴシック」と同時に、新聞用フォントである「エムニュースエム」を使うことで落ち着いた読み物としての表情も加えました。

 

 

 

政治家でありながら、いっぽうで、この時代この国でともに生きる個人である。そのゼロ地点を山崎氏が忘れないように、かつ、有権者が「不信の対象としての政治家」というフィルターを一度外してジャッジをできるように、表面では、主に、山崎氏の人となりがどんなものであるかを、「信念」「決意」「行動力」「展望」4つのキーワードで掘り下げたテキストを掲載しています。

 

 

 

いっぽう、裏面では、山崎氏が掲げる「いまと未来を生きるための5つの提言」を、たっぷりと掲載しました。

 

 

 

まず、大見出しとして、5つの提言を。その詳細をテキストとして掲載。さらにその提言を具体的な政策に落とし込んだ際にはどんなものになるのか、具体案も書いていただきました。

内容は満たしているか、読み手にとって読みやすい文章になっているか、発信者と受信者の心が通うポイントはどこにあるか。広告を制作するにあたって、このようなポイントについて一つひとつ吟味するのは、当然です。が、他の議員リーフレットを見るかぎり、そのような作業がされている気配を感じませんでした。今回の制作では、まず山崎氏に原稿を書いていただき、ぼくが加筆・修正を加え、それに対し違和感があれば訂正を入れてもらい、その上に再び広告としての意見を伝え、さらに書き直して・・・・という作業や、ときには政策そのものについても、疑問点があれば、逃さずひとつずつ突っ込んで説明をしていただきました。国会での委員会業務だけでなく、全国の現場に足を運びながら、これらの文章にチェックを重ねつづける作業は、相当大変だったろうなあと思いますが、我慢強く付き合っていただきました。

 

 

 

さらに、このリーフレットでは、掲載内容の細部についてもこだわって制作しました。そのうちの1つが、事務所の案内です。

一般的に「個人が政治家に会える」という発想をもつことができる人はそう多くありません。が、実際には、それができますし、できなくては本来おかしい存在でもあります。通常、所在地情報として小さくさらりと書かれるだけの事務所案内ですが、「いま、話したい」とメッセージを投げかけている山崎氏なので、地元の事務所と国会事務所について、それがどんな場所なのかを写真で、またテキストでも、どのようにすれば会えるのか、そのほか事務所を訪ねてできることなどを掲載しました。

 

 

 

もう1つ、制作の過程で気づき、山崎氏に提案したものがあります。それは「後援会の意味を的確に書く」ことです。これも他の議員リーフレットを見てみると、ほとんどの議員が「応援よろしくお願いします。ご支援いただける方は後援会へ」としか書いていません。しかしこれは明らかにおかしい。

たとえば、私たちは日々の暮らしのなかで、レンタルビデオショップやデパートの会員になる際、その特典をしっかり吟味した上で、会員になるか否かを判断するのが通常です。にもかかわらず、後援願いの文章には、後援会に入ると何ができるのか、後援してもらえると議員はどのように助かるのか、がほとんど書かれていませんでした。

山崎氏のリーフレットでは、後援会について「会員が得られること」と「山崎氏から会員にお願いしたいこと」を十分な分量をとって説明、明らかにしました。特に「会員にお願いしたいこと」のテキストは、ある意味チャーミングなお願いになっています。手にとられた方はぜひ読んでみてください。

 

 

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