Scotland #14


 

一時はどうなることかと思っていたひどい腰痛は、2日間、ソファで痛みのない姿勢で温めながら座り続けた結果、ハイランドへの旅に出る朝には、ゆっくりならば荷物を背負って歩ける程度まで回復。キャンパーバンを貸してくれることになっていたマシューも参加できることになり、またバンが古いルノーのMT車だったのもあって、「腰+慣れないMT+古すぎるバン」という不安な三拍子におののき、運転は彼にお任せすることに。
西ハイランドのダンドネル(Dundonell)という小さな集落や、漁港街のアラプール(Ullapool)周辺を拠点に、入り組んだ湾を車を走らせては停まり、滝を遡ったり、丘から大西洋を望んだりした。旅のプランは、詩集『Rules in A Vacant Lot』のネイティブチェックを手伝ってくれたナタリーが、その場その場で展開していった。別の言い方をすれば、「コロコロと予定が変わるので、もう成り行きに任せようと腹をくくった」のだけれど(笑)、おかげで、自分一人では行かないだろう場所、出会わないだろう人たちにも出くわすことができた。
信じられないような出来事もあった。それも含めて、旅の詳細は、連載中のエッセイ「暗いぐらいの家」で語る予定なので、そちらを読んでいただけたら幸い。旅日記に載せたい話題はたくさんあるのだけれど、エッセイに重なるので、実は今回、旅に出てから、エピソードにしろ写真にしろ、どれをどっちに、と選ぶのが難しい。写真は順に、Little Loch Broomの朝焼け、Dundonellの湿原、Mungasdaleの丘。

 

 

 

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