フォトジャーナリスト大藪順子
講演会・写真展「STAND」

flier, poster

在米フォトジャーナリストの大藪順子(おおやぶ・のぶこ)氏が2011年7月に来日、ぼくの母校・立教大学、そして関係校の立教女学院にて、講演会と写真展を開催します。

1995年にシカゴ・コロンビアカレッジを卒業した大藪順子氏は、その後、ウィスコンシン州、イリノイ州、ネブラスカ州の新聞社を経て、2002年フリーに転身。1999年に就寝中に受けたレイプ被害体験を基に、プロジェクト「STAND:性暴力サバイバーの素顔」を2001年からスタート、全米とカナダで70人近くの性暴力被害者を取材しました。以後、全米各地で写真展と講演会を行なっています。

制作したのは、ポスターとフライヤー両用のデザイン。制作にあたって、大藪さんのインタビュー記事をいくつか読みました。レイプ被害に遭ったのちの強い鬱状態、罪悪感・自己嫌悪との格闘、生きる意味を模索する日々などが綴られていました。さまざまな葛藤と生とともにしながら、彼女が導きだしたのは「STAND=立ち上がる選択」でした。今回、その背すじの通った太くしなやかな思いを、垂直に、細く、それでいて輪郭のはっきりと伸びるラインで表現しました。K100%の縦ラインまでのグラデーションは、立ち上がることを絵選択するに至るまでの時間や心の経緯を描いています。

考えてみれば当たり前のことですが、性的被害を受けるのは、なにも女性だけではありません。大藪順子氏のウェブサイトには性的被害を受けた人々の写真が掲載されていますが、男性の姿もありました。彼らの瞳のなかには、自ら立ち上がることによって「性暴力の被害者加害者をこれ以上増やさない」という意思を感じます。「人の意思に触れる」という点でも、写真展・講演会ともに有意義な機会になると思います。

 

大藪順子 講演会写真展

 

 

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