いのちをつなぐ海のものがたり

 

2012年5月、長野県松本市で開催される企画展「矢田勝美展 いのちをつなぐ海のものがたり」のDMをデザインしました。

矢田勝美さんは、東京在住のイラストレーター。三重県鈴鹿の漁師の家に生まれました。幼い頃漁師の家の暮らしに反発して上京するも、東京での暮らしのなかで、スーパーで売られている魚介類の価格の高さやその味に触れ、地元の食の豊かさを再認識。その頃、すでに海の状況は年々変わってゆき、矢田さんが実家の仕事に興味をもちはじめたときには、漁獲の減少、後継者の減少、漁師文化の衰退など多くの問題を抱えていました。その事実に、矢田さんは一念発起、漁師の生き様、漁師をもつ家族の暮らし、海の歴史と文化を伝えるために、本を作りはじめました。

2012年2月、8年の構想・制作期間を経て、一冊の本が誕生。それが『いのちをつなぐ海のものがたり』です。今回の企画展は、その書籍を携えての巡回イベントのひとつ。海のない県・信州で、磯の香りを嗅ぎ、海の幸に舌鼓を打ち、漁師の生き様を話に聞く、そんな企画展を開催。考えてみれば、海の豊かさは、山から川をつたって流れる豊富なミネラルによって支えられています。山と海の、遠いようで、実は家族のように身近なふたつの存在を温かく感じられるデザインに。イラスト面のコピー、情報面のテキストをしてきなしごとで担当し、題字の執筆とイラストの描画を矢田さんご本人にお願い。とても素敵なDMになりました。

イベントの詳細は下記リンクからどうぞ。最終日のごはん付トークもおすすめです。

 

 

矢田勝美展「いのちをつなぐ海のものがたり」

2012年5月11日(金)〜20日(日)@ブックパッカーのアンテナサイト

http://www.bookpacker.org/459/

 

 

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