詩集『空き地の勝手』出版
空き地のこどもたちはなんのルールもなく遊んでいそうでいて、でも実は彼らなりのルールがありました。勝手な遊びを繰り広げるには、それなりの勝手作法が必要だったのです。ぼくはぼくの空き地で、自分の勝手を思い出してみたかった。(本書あとがきより)
2012年1月21日、詩集『空き地の勝手』を出版しました。
ぼくは、人を愛しく思っています。いや、人だけでなく、人を取り巻くすべての環境が愛しい。同じ時代を、いまこのとき、この地上で生き、暮らしているすべての命あるものと、できれば、心の深くから愛し合っていたい。ただ、現実的には、それが叶わない場面や関係性も出てくる。そしてなかには、そのことを意識するあまり、いま自分が思う本心を語り切る労苦に負けて、差し障りのない言葉と態度で器用に付き合うことに心血を降り注ぐ人もいます。でも、ぼくはそれだけはしたくない。それは、自分に対する冒涜だと思う。人が愛してくれるぼく自身を、傷つけたくない。ぼくはぼくそのものを包み隠さず、正々堂々とその人たちの前に立っていたい。それは、その人を愛しく思うからこそです。
この詩集に収めた作品は、この世界と、この世界にいま生きるすべての命あるもの、そしてぼく自身に対して贈る、愛しさの結晶のようなものです。みんなが幸せに生きてほしい。それに尽きます。
読んでいただけたら幸いです。
詩集『空き地の勝手』
2012年1月21日 初版第一刷発行
著・ウチダゴウ 写真・伊藤菜衣子 発行・してきなしごと 印刷・藤原印刷
定価(本体価格1,000円+税)